イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ(リバスチグミン)の概要・効果・副作用まとめ

イクセロンパッチ、リバスタッチ

認知症治療薬のなかで唯一の貼り薬として誕生した、イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ。これは商品名で、リバスチグミンのパッチ剤です。アルツハイマー型認知症の症状の進行を抑制する薬であり、アリセプトやレミニールと同じアセチルコリンエステラーゼ阻害剤のひとつです。飲み薬としてのリバスチグミンは、1997年にスイスで開発されましたが、吐き気などの副作用が強すぎたため、普及しませんでした。その後、リバスチグミンが低分子であることを活用して、パッチ製剤として開発が進められました。

パッチ製剤としては、2007年にアメリカで承認されて以来、世界中に広がり、2011年時点では世界82カ国と地域で使われている実績のある薬剤です。日本では2011年7月から販売が開始されました。

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの概要

商品名 リバスタッチ、イクセロンパッチ
発売日 2011年7月
一般名 リバスチグミン
剤形 貼付剤
投与回数 1日1回
維持容量 1日18mg(1日4.5mgから4週ごとに増量)
開発会社 小野薬品工業、ノバルティスファーマ
販売会社 小野薬品工業、ノバルティスファーマ

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの服用方法

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチは、軽度から中等度にかけてのアルツハイマー型認知症に向けたお薬です。高度のアルツハイマー型認知症については、適用外になります。服用方法は、1日4.5mgのパッチの使用から開始します。4週経過ごとに4.5mgずつ増量し(パッチのサイズが大きくなります)、18mgで治療を維持します。

2015年8月より9mgからスタートし、4週経過後に18mgまで増量するという方法が認められました。これは、前者の服用方法でも、副作用の出方に差異がないことが認められたのが理由です。より迅速に有効な容量まで増量することが可能になったことで、アルツハイマー型認知症の進行抑制への効果が期待されます。

腕、胸、背中のいずれかの正常で健康な皮膚に貼り、24時間ごとに貼り替えます。特に背中部分については、本人がはがしにくく、皮膚が強い部分なため、推奨されています。

リバスタッチパッチ、イクセロンパッチの服用方法

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの剤形

パッチ剤と呼ばれる、貼るタイプの剤形です。湿布のように皮膚に貼ることで肌から薬の成分を浸透させます。貼るだけで、飲み薬ほど服薬する労力がかからないため、服薬管理がしやすいことが特徴です。種類は、4.5mg、9mg、13.5mg、18mgの4つのタイプがあり、用量が増えるごとに、パッチのサイズが大きくなります。

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの効果・効用

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの働きで得られる効果・効用は次の通りです。

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの効用・効果

アリセプト、レミニールにはない中核症状への効果が期待

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチは、アリセプトレミニールと同じく、アセチルコリンエステラーゼの働きを抑え、脳内のアセチルコリンの量を保つ薬剤です。ただ、アリセプトレミニールでは阻害できないブチリルコリンエステラーゼの働きも同時に阻害できる点が、大きな違いです。このことから、すでにアルツハイマー型認知症がある程度進行し、脳内の神経細胞にブチリルコリンエステラーゼが増えてきた時期にあっても、中核症状への効果が期待できます。

負荷が少なく、穏やかな気分にさせる

周辺症状に対しては、アリセプトレミニールといった他のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤より、気分をおだやかにさせる効用があります。また、身体の動きを阻害しない作用ということも特徴です。万が一、副作用が出たとしても、パッチをはがしてしまえばすぐに薬の吸収を止めることが可能です。

パッチ剤ならではの特徴・メリット

貼り薬なので、嚥下機能に障害がある人や、拒否が強い等の理由で薬を飲むことが難しい人でも、問題なく投与することができます。また、パッチ剤の表面に「何月何日に貼ったか」を記入することができるので、貼付け状況をパッと見ただけで把握しやすいのもメリットです。特に、記憶障害を持つアルツハイマー型認知症本人が服薬管理を行う時は、こうした特長が活きてきます。

また、体内に直接薬を取り込む飲み薬とは違って、皮膚から徐々に成分を吸収するので、薬剤の血中濃度の上下が少なく、長時間一定に保つことが出来ます。そのため、ほかの経口投与のコリンエステラーゼ阻害剤よりも、吐き気などの消化器症状が少ないのもメリットのひとつです。

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの副作用

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの副作用は、下記のようなものがあります。

消化器官の不快症状

食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、腹痛、便秘など

皮膚のかぶれ

かゆみ、発赤などの皮膚症状

いずれも、アリセプトレミニールと比べて軽度な場合が多いことが特徴です。副作用が出た場合、すぐにパッチをはがして薬の吸収を止めます。

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ服用時の注意点

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチを服用する際は、下記のようなポイントに気をつけましょう。

かぶれにくい場所に貼る

なるべく皮膚が強く、本人がついうっかり剥がしづらい背中部分など、パッチを貼る場所に気をつけます。また、同じ場所に続けて貼ることは避け、少しずつ場所をずらすと良いでしょう。

かぶれにくいように保湿する

乾燥もかぶれの一因です。はがしたあとには保湿剤を塗布することで、皮膚症状を改善することができます。

アリセプト、レミニールとの併用は避ける

「アセチルコリンエステラーゼの働きを阻害する」という基本的な作用基準がアリセプトレミニールと同じなので、イクセロンパッチ、リバスタッチパッチとこの2剤を併用することはできません。

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの薬価

イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの薬価は次の通りです。

商品名 薬価
イクセロンパッチ4.5mg 346.8円
イクセロンパッチ9mg 390.5円
イクセロンパッチ13.5mg 418.6円
イクセロンパッチ18mg 439.7円
リバスタッチパッチ4.5mg 346.8円
リバスタッチパッチ9mg 390.5円
リバスタッチパッチ13.5mg 418.6円
リバスタッチパッチ18mg 439.7円

★他の認知症中核薬の情報を見る
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レミニール(ガランタミン)
メマリー(メマンチン塩酸塩)

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