介護離職、40代50代で急増。今から準備できること

by くどひろくどひろ 73381views
【アイキャッチ】介護離職

2015年9月、安倍政府は「1億総活躍社会」に向けた「介護離職ゼロ」を掲げました。年間約10万人ともいわれる介護離職者。親の介護を理由に仕事を辞める人は年々増え続けています。私も、若くして介護離職を経験したうちの1人。今日は、介護離職について、実体験を交えながらお話します!

40代、50代の介護離職者が増えている

2013年に行われた厚生労働省の雇用動向調査によると、直近5年間の介護離職者において、特に30~40代の男女、50代の男性が急増しているとのこと。介護離職の若年化と男性の介護参加率が高まっています。

この年代は働き盛りで、企業の中核を担って活躍している労働者も少なくありません。わたしも40代だ介護離職を経験した当時、管理職として働いていました。決して他人ごとではない介護離職について、何を備えればいいのでしょうか。

厚生労働省が定めた両立支援制度を知っておこう

まず、勤め先でどんな介護支援制度があり、どれ位施行されているのか、把握しておきましょう。厚労省では、仕事と介護を両立するために下記の制度を定めています。(厚労省 仕事と介護の両立のための制度の概要より)

介護休業制度
労働者は要介護状態にある対象家族1人につき、要介護状態にいたるごとに1回の介護休業をすることができる。期間は通算して93日までです。
介護休暇制度
労働者は、要介護状態の対象家族1人につき、介護や通院、通所等の世話を行う場合、年5日を限度として介護休暇を取得することができる。2人以上の場合は年10日が限度。
勤務時間の短縮
要介護状態の家族を介護する労働者について、対象家族1人につき、介護休業をした日数と併せて少なくとも93日間の勤務時間の短縮が可能。短時間勤務、フレックスタイム、勤務時刻の繰り上げ等ができる。

ただしこれらは、雇用期間が1年以上というルールがあり、わたしのように転職して9か月後に起きてしまったような人には適用されません。

一方で大和ハウス工業(株)のように介護休業の期間上限がなく、介護が終わるまで撤廃するという会社もあります。使える制度はとことん使うべきです。お金同様、休業制度を調べておくことも前もって準備できます。突然介護がやってきても、冷静に対応ができます。

特に準備しておくべきことは、お金

豚の貯金箱
突然やってくる介護離職。わたし自身も祖母の子宮頸がんによる余命半年の宣告、同時発覚した母の認知症という想定外の状況で介護離職しました。普通の人よりも介護への意識は強い方でしたが、子宮頸がんも認知症も全く予想していなかったし、こんなに早いタイミングで介護が始まった事は予想外でした。

どういった病気が原因で介護が始まるかは、現時点で兆候がある人以外は分かりません。健康だった人が急に病気や事故に会う事もあります。介護が始まるタイミングは、誰にも分かりません。

唯一準備できるのは、お金です。介護費用は誰が工面するのか、どこから捻出するのかは早い段階から考えておくといざという時にあわてません。祖母の子宮頸がんが見つかった時、病院代・交通費、オムツ代など100万円を立て替えました。最終的には成年後見人となって、祖母から回収しましたが貯金しておいて本当に助かりました。

意志を持って介護離職する、という選択肢もある

わたしは介護離職後、ブログを書いて生計を立てるという選択をして今に至ります。まさかのキャリアチェンジでしたが、アラフォーで天職を見つけたと思っています。世間や、あらゆる介護の本、講演会で必ず言われるのが、

「絶対に仕事を辞めてはいけない」

ということ。確かに、無理なく両立できる職場環境にあるならば、辞めない選択は正しいと思います。ただ、わたしの場合は休業制度や職場での立場、そして「余命半年」という残された時間を提示されたことで、優先順位は大きく変わりました。

何が何でも辞めないと意地にならず、柔軟に介護に対応できる働き方にチェンジすることも選択肢のひとつです。介護は終わりが見えないので、今の働き方を続ける事が正解なのか?自分に問いかけてみてください。わたしのように、介護に柔軟に対応できる働き方にシフトするという方法もあります。余裕をもった働き方をしているので、遠距離に住む母のトラブルにも柔軟に対応できています。

働き続ける事で介護者がつぶれてしまっては、認知症ご本人にもマイナスです。選択肢は広くたくさん持つべきです、絶対なんてありません。

今日もしれっと、しれっと。

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くどひろ
1972年生まれ。ブログ「40歳からの遠距離介護」を運営する息子介護作家・ブロガー。祖母(要介護3)と母(要介護1)のW認知症&遠距離介護。 2013年3月に介護退職し、現在も東京と実家を年間20往復中。認知症サポーター、成年後見人経験者。『ひとりで抱えず、人に頼る。情報発 信し、同じ境遇の人をラクに!』をモットーに、しれっと介護中。著書「医者には書けない!認知症介護を後悔しないための54の心得」「医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得」
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