2016年(平成28年)6月、警察庁生活安全局生活安全企画課が、「平成27年中における行方不明者の状況」を公表しました。その中で、認知症、又は認知症の疑いにより行方不明になった方は12,808人と報告され、3年連続で1万人を超えました。

認知症への理解が深まり、認知症と診断される方が増えていることはもちろん、高齢者人口増加にも比例していると考えられるため、今後ますます認知症による行方不明者数は増加すると推測されます。
認知症の周辺症状(BPSD)のひとつである徘徊の対策として、警備会社などの民間企業から、さまざまな見守りサービスが出ています。今回ご紹介するのは、居宅支援サービスをはじめ、介護事業所を運営している「やさしい手」の見守り支援サービス「いまどこちゃん」です!

介護に特化した企業ならではのオプション機能など、介護者はもちろんのこと、認知症高齢者のためを思って作られた商品です。
サービス概要
「認知症で高齢の親の徘徊が心配なんだけど、常に見守るのは大変…」
「GPSを持ち歩いてくれるのだろうか…」
そんな声に応えるように、商品化されたGPS見守りサービス「いまどこちゃん」。介護事業に特化した企業ならではのノウハウが詰め込まれています。
サービスの流れ

パソコンやスマートフォン・タブレットから専用ホームページ「いまどこちゃんサイト」にアクセスし、ID・パスワードを入力するだけで、誰でも簡単に「いまどこ」検索ができます。
ID・パスワードを知っている人であればだれでも接続が可能なため、家族・親戚で共有が可能です。また、検索は回数無制限で行えるため、いざというときに利用できないということはありません!
- ボタンを押すと現在の位置情報を通知
- GPS端末から自己位置通知を元に、GPS端末の現在位置を地図上に表示。現在位置をメール通知します。メール送信先は最大5つ登録が可能です。
- 専用のページからGPS機能を使って、第三者も位置検索が可能
- 専用ページから本人以外もGPS位置検索が可能!第三者もGPS端末の現在位置(地図情報) が確認できます。地図の拡大、縮小、移動、測位レベルが表示されます。
- ブザー鳴動機能
- 専用ページより端末のブザーを鳴らすことが可能です。
- エリア通知機能
- 設定したエリアの出入りをメールで通知します。(最小50m、50m単位ごと設定可能)
- タイマー設定機能
- 設定した曜日、時刻、時間間隔(最低5分)で位置をメールで通知します。
- ステータス通知
- GPS端末において以下各ステータス発生にメール通知します。(位置情報を含む)
- 電源ON、OFF
- 電池残量30%、15%、0%
- 再起動時
- ディープスリープ機能
- 省電力モードにより、待受け時間を延ばすことが可能です。(1日1回のGPSお知らせメール 3ヶ月充電なしでOK※使用状況により異なります)
- 振動感知通知機能
- 振動感知が靴を履いたなどの振動を感知しメールで通知します。(感知レベルは設定可能)
ケアシューズのご紹介



ソールを外すと、左足側のかかとに大きなくぼみがあります。このくぼみに「いまどこちゃん」を設置します。なお、片足のみの販売も可能です。(黒:¥3,900(税別)、茶:¥5,500(税別))
製品情報
まず何より目を引くのは、手のひらにすっぽりおさまるサイズということ。また、本体は生活防水付きのため、急な雨にも対応可能です。1回の充電で最長400時間(約17日※使用状況により異なります)持つため、充電のし忘れが起こりにくくなっています。
無料の専用サイトがあり、当事者の位置確認もしやすくなっています。
名称
いまどこちゃん
サイズ
H45.5×W38.5×D11.85mm
重量
30g程度
月額基本使用料
¥1,800/月(税別)
初期費用
¥5,000(税別)
※料金には、かんたんGPSレンタル、システム使用料が含まれています。
オプション
- 位置情報検索200円/回(税別) 対応時間8:00~22:00
- 充電残量お知らせサービス200円/月(税別) ※メールのみは無料
利用者の声
「いまどこちゃん」ご利用中のご夫婦から、感想が届いています。
どこにいても居場所を把握できるから安心
ご夫婦二人暮らしでご主人が迷子に…外出した際、奥様は常に不安・心配ととなりあわせでした。
(80代男性、要介護度1、レビー小体型認知症)
2015年11月初旬
毎月新宿からロマンスカーに乗り熱海の別宅までいくのが楽しみの高齢者ご夫婦。この日買い物をするため、少し早めに新宿に到着しました。
10:40発のロマンスカーに乗るために、「いつもの改札集合」を約束し、二人は別れました。しかし出発時刻になってもご主人が現れませんでした。奥様はご主人が良く行く場所を探しましたが見つからず、お昼過ぎに自宅に戻りました。
17:00過ぎ、幸いにも自宅近くの喫茶店で見つかりました。ご主人様は、「ずっと改札にいた」とのお話でした。
日常生活でも物忘れが多くなっており、GPS機能付き携帯電話も検討していた様子。しかし両耳に補聴器を入れており携帯電話の声の聞き取りが難しかったため、携帯電話は見送りとなりました。
予行練習
新宿からご主人ひとりで自宅に戻ってもらいました。位置情報を確認する中、無事自宅に戻られたので安心できるサービスだと実感いただきました。
現在
奥様はお手製の巾着袋にGPS端末を入れて、ズボンから落ちないように付ける工夫をされています。充電管理、位置検索は近くに住む娘様が行います。
現在ご主人は、ご自身で納得された上で物忘れ外来へ通院。服薬効果により目立った周辺症状(BPSD)は出ていません。外出には、「巾着袋を持っていく」が習慣になっています。
奥様・娘様の声
サイズが小さいこと、操作が簡単なことが魅力ですね。待受最大400時間と表記されているが、200時間程度だと思う。先日2泊3日で家族旅行に行った際、事前に充電せずに出かけたらすぐに電池残量が30%となり、旅行中に切れてしまったことがりました。
ご主人の声
家族に言われているのでいつも身に付けています。小さいので気になることは全くありません。
まとめ
2025年には認知症高齢者は700万人を超すと推測されており、今後、介護用IoT機器の種類は増えていくものと思います。介護者がどのような環境のもと、介護していきたいのか、何に困っているのかを明確にした上で、サービスを選ぶ時代になっていくのではとないでしょうか。
今回ご紹介した「いまどこちゃん」に興味を持たれた方は、以下よりお問い合わせくださいませ。
株式会社やさしい手「いまどこちゃん」お問い合せフォームはこちら

認知症ONLINE 編集部

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