若年性アルツハイマー病と診断された母が利用しているサービスや支援の話

by 河合雅美河合雅美 3510views

認知症の人の見守りや介護は、家族だけで乗り切れるものではありません。母は、いろいろな介護サービスや福祉サービス、地域の方々の支援を受けています。私は毎日仕事に出かけていますが、今のところ母のことが仕事へ影響することは少ないです。そこで今回は、母が利用しているサービスや地域の方々からいただいている支援について紹介したいと思います。

前回記事:全部歌えたことがうれしい!母娘で受けている音楽療法の話

母の一週間

母は現在、介護認定を受け、介護度2です。そんな母の一週間は以下のとおりです。

ケアプラン-1

母の人生戦略を一緒に立て直した結果、月曜日~日曜日まで予定が詰まっています。

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デイサービス

認知症対応型デイケアとリハビリ系デイサービスに、週に2回ずつ通っています。送迎は、マンションの部屋まで来てもらいます。予め、お風呂の用意や持ち物を用意して、靴箱に入れて置きます。(母はかばんを見つけると、タンスに着替えを片付けてしまうので。)

マンションの1階はオートロックとなっていて、母は開錠できないため、管理人さんが開けてくれます。これも予め管理人さんにお願いしています。部屋まで職員さんが迎えに来てくれて、持ち物を靴箱から持って行ってくれます。そして、帰りは持ち物を靴箱に返してくれるのです。

デイサービスでは、いろいろな方とおしゃべりして楽しみ、昼食の配膳や片付けを手伝ったり、レクリエーションで歌の伴奏を弾いたりして、楽しさややりがいを感じているようです。

福祉事業所

事業所での仕事-crop

母は、自立支援医療受給者証(※1)と精神障害者保健福祉手帳(※2)を持っています。認知症と診断されてから申請しました。これらを用いて、福祉事業所に就労支援B型で週2回通っています。福祉事業所では、箱作りやダイレクトメールの封入作業などの仕事をしています。ここでは、デイサービスとは違う楽しみがあるそうです。

※1
自立支援医療とは、公費負担医療のひとつ。精神疾患(てんかんを含む)の治療のため通院による精神医療を継続的に要する病状にある者に対して医療費の自己負担を軽減するものである。
引用元:wikipedia(2016/06/27アクセス)
※2
精神障害者保健福祉手帳とは、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するもの。精神障害者の自立と社会参加の促進を図るため、手帳を持っている方々には、様々な支援策が講じられている。
引用元:みんなのメンタルヘルス総合サイト(2016/06/27アクセス)

黙々と箱作りをして、出来上がった箱の山を見ると、自分もまだまだ出来るぞ!という満足感や達成感があるそうです。また、訓練生の若者と雑談を楽しむこともあります。

事業所での女子会-1

母は、アルツハイマー病の特性上、一人で事業所に通うことができません。就労支援には、障がい者福祉サービスである移動支援を利用することはできません。そこで、母のケアマネージャーと社会福祉協議会の方が地域のボランティアの方を募ってくださり、ボランティアさんと一緒に公共のバスで事業所に通うことができています。事業所への送迎では、介護保険外サービスも利用しています。

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オレンジカフェ(認知症カフェ)

オレンジカフェには、週1回通っています。オレンジカフェに通うことは余暇活動ですので、移動支援を利用することができます。通い始めた頃は、一人でバスに乗って行きましたが、今では移動介護従業者(※3)とバスに乗り、通っています。

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※3
移動介護従業者は、各地の都道府県知事の行う研修を修了した者。通称、ガイドヘルパー、外出介護員と呼ばれている。
引用元:wikipedia(2016/06/27アクセス)

地域の見守り

同じマンションに住む皆さんに、母の病気のことを積極的に話したことはありません。しかし、母にとって苦手な1階のオートロック解除などは、手伝ってくださる方が多いです。また、母のことを気にかけてくださる方には、私からも苦手になってしまった部分などを説明して、困っていたら助けていただけるようにお願いしています。

ケアマネージャー

いろいろな支援を受けて、私たちは生活しています。

母に関わるケアプランは、ケアマネージャーさんが毎月立ててくれます。このような形に整うまでに、何回もケアマネージャーさんに相談もしましたし、いろいろなサービス事業所とも契約しました。

正直、手間のかかる作業です。しかし、一度生活を整えると、その後は日々スムーズに過ごせています。何か問題が生じれば、ケアマネージャーさんと相談し微調整をします。ケアマネージャーさんは、介護保険のことだけでなく、母の生活全体をマネージメントしてくれていて、とても有り難く思っています。

さいごに

福祉事業所の職員さんからは、「僕たちにできることは全力で支援しますが、家族でないとできないこともあります。そのことに関しては、いくら僕たちががんばってもお手上げ状態なので、ぜひ娘さんは家族にしかできない部分をしっかり支えてあげてください。」とアドバイスを受けました。この言葉を胸に、母娘関係やおばあちゃんとしての役割を大切にしていこうと思っています。

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河合雅美

河合雅美

1972年生まれ。夫と二人の娘の四人家族。介護老人保健施設と調剤薬局に薬剤師として勤務。アルツハイマー病の母(要介護2)が同じマンションの別フロアーで一人暮らしをしている。診断当初は、どうしていいのかわからず、母娘でケンカばかりしていた。ある時、母としっかり向き合うことができ、認知症があっても、やりたいことやできることがたくさんあることを知る。現在は、認知症と共に生きる母を前向きにサポートしている。
介護のお仕事

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