子どもだからこそ出来る高齢者ケアって?キッズクラウンの可能性

こんにちは。医療や介護の現場に「ユーモアと笑いのコミュニケーションを届ける」ケアリングクラウンの活動を主催しています、クラウンアンバサダーの金本麻理子です。日々、道化師(ピエロ)の格好で高齢者施設などを訪問し、お年寄りと触れ合っている私たちクラウンですが、特にお年寄りの絶大な人気を集めるクラウンがいます。それは、「キッズクラウン」と呼ばれる、子どものクラウンです。日本ではあまり馴染みのないこのキッズクラウンについて、今回は触れたいと思います。

私とキッズクラウンの出会い

海外のクラウンツアーに参加した時、お母さんやお父さんと共に子ども達が混ざっている事がありました。元々子ども達は“天性のクラウン”。まだバギーに乗っているような3歳くらいの子どもがケラケラ笑ったり、部屋中を駆け回ったりしているエネルギーそのものが、高齢者施設にとても良い影響を運んできていると感じました。なぜなら私もいつの間にかに笑顔になってたから!楽しそうにはしゃぐ子どもや、子どもと話すお年寄りの幸せそうな笑顔、その光景を目の当たりにしたときに、「是非日本でも取り入れたい!」そう思いました。

子どもだから感じること、出来ること。

キッズクラウン
丁度私の姪が小学校3年生になった時に、思いきって高齢者施設のクラウニングに誘ってみることにしました。海外で出会ったキッズクラウンの実現はもちろんですが、子どもだから感じることがある。子どもだからとれるコミュニケーションがあると思ったからです。見たこと、感じたことに対して純粋に応えればいい。無理に「優しくしてあげて、助けてあげて」とか言う必要はありません。ただ、目の前で起っていること、しわしわの手であったりうつろな目であったりする人たちに触れてほしいと思いました。

そして、キッズクラウンはお年寄りを幸せにするだけではなく、もしかしたら子どもたちにもいい影響を与えられるのではと考えてました。生きてきた時間が違うことで、知らなかった世界を感じることが出来るのではと思ったのです!姪は高齢者施設に行くのも初めてでした。さらに、私がやっているクラウンの活動を見るのも初めて、家族以外のお年寄りと触れ合うのも初めて。キッズクラウンとして初めてずくしからのスタートです。

「天性のクラウン」キッズクラウン参上!

キッズクラウン集合
最初はどうしていいかわからない様子で、立ったまま表情も固くなっていました。施設の利用者さんから「かわいいね、いくつ?」と声をかけて貰ってるうちに、羽がはえたようにもう一人のキッズクラウンと共に自由に施設の中を行き来して、あっちこっちの部屋と覗いていました。こんな風に”いまを生きている”っていう主張が、もしかしたら施設に居るおじいちゃんやおばあちゃんに命の息吹を吹きかけることにもなるのかもしれません。

おやつの時間に用意されたお菓子をキッズクラウンに「これ食べなさい」と差し出してくれるおばあちゃんや、自分のお財布からお金を出して「なんかこれで買ってやって」と言ってくれるおじいちゃんがいました。子どもだから出来ることってあるんですよね。この光景は私が海外のクラウンツアーで目の当たりにした光景そのものでした。

出会いがのちに絆になる

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普段は受け身になってお世話されるだけの高齢者の方でも、キッズクラウンの登場で何か自分もやってあげたい、何かしてあげたいという気持ちに駆り立てられたのかもしれません。人はいくつからでも、そしていくつになっても誰かの役に立つことで幸せを感じられます。たとえ3歳の子どもでも、90歳すぎた高齢の方でも誰かの役に立ちたい。そんな想いが、クラウンの活動を通して行き交うことができれば良いと思っています。

子どもから大人からおじいちゃんからおばあちゃんから、それぞれの人生を必死で生きている人達がいます。もっともっと笑顔の輪を広げたい。ケアリングクラウンの活動が様々な人の出会いの架け橋になったら嬉しいです。

写真:近藤浩紀

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金本麻理子
東京都港区生まれ。幼稚園教諭、在宅訪問介護士を経て現在はケアリングコーチとして医療・福祉従事者、教育者を中心にサポートしている。その他、美容専門学校、医大生、NPO団体、医療・福祉従事者向けの「ケアリングクラウンの観点から考えるコミュニケーション」の講演会、ワークショップなどを開催。子育て中のお母さんたちへのグループコーチングのファシリテーターも行っている。 2003年11月アメリカ映画「パッチ・アダムス」のモデルとなったDrパッチに逢ったことが転機となり、彼と共にロシア、中国、チベット、イタリア、エクアドル、アメリカなどの施設や病院などをクラウンとして訪問し、日本でもケアリングクラウンの活動を広めている。現在Clown one Japan というケアリングクラウングループの代表を務め、全国の高齢者施設、病院、児童養護施設、被災地などを訪問している。◆ブログ「パッチ・アダムスからもらったギフト you are great!」◆Clown one Japan Facebookページ
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