【認知症介護あるある】家中に張り紙・・・本人に伝わる書き方とは?

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アルツハイマー型認知症の母を自宅で介護している、ななです。我が家では、たくさんの張り紙がしてあります。母は、家のどの場所に何があるのか分からなかったり、どうやって使うか分からなかったりするので、そのサポートをするためです。今回は、この張り紙の工夫について書いてみます。

認知症と住まいの工夫:張り紙

認知症×張り紙、例えばこんなもの

部屋のあちこちにある張り紙のパターンは、色々あるのですが、例えばこんなものです。

電話の受話器

受話器
通話し終わった後、受話器を置くのを忘れてしまったり、テレビのリモコンと間違えることがあります。「話し終わったら受話器をもとに戻してね」と受話器にメモを張っています。

電気のスイッチ

電気のスイッチ
ユニバーサルデザインで大きく押しやすくはなったけど、まとめて並んでいると、母にはどれがどのスイッチだか分かりません。とりあえずここの電気さえついていれば明るいダイニングのボタンのところに「電気のスイッチ」と張り紙しています。

オーブンレンジ

レンジ
ボタンが何個もついていると、母は混乱してしまうようです。一番よく使う「あたため」ボタンは、他のボタンより少し大きくて色も違います。細かい設定をしなくてもあたためボタンさえ押せば温めることはできるのですが、母にはそれが難しいのです。「あたため」と大きく書いた張り紙をしています。

トイレの水洗ボタン

トイレの流すボタン
レバー式のトイレなら分かりやすいし、昔からあるので迷うことがないのかもしれませんが、うちのトイレはボタンを押して流すようになっています。分かりづらいので、ボタンのところに「流す」という張り紙をしています。

張り紙を作る時の工夫ポイント

せっかく張り紙を作っても、母の目に読んでもらわないと意味がありません。そこで、母の目に届きやすいように、母が理解しやすいように、下記のような工夫をしてみました。

文字は大きく、見やすく
まず文字をきちんと認識してもらえるように、マジックを使って太く、大きく書いています。張り紙は、目の届く位置に貼ることも大切です。
内容は簡潔、具体的に
理解しやすいように、メモの内容は、シンプルに、具体的に書くようにしています。文章が長くなりそうなら、強調したいことは色を変えて書くのも良いと思います。例えば、「話し終わったら“受話器”を元の位置に“戻して”ね」といった具合です。
ちょっとしたイラストを添える
文字だけの内容よりもイラストがあることで、視覚的に内容を認識しやすくなるのではと思い、簡単なイラストを添えています。イラスト以外も、写真なども効果的かもしれません。文字だと事務的で味気なくなりますが、イラストがあることで温かみも出ます。
張り過ぎないように注意する
生活する上で注意してほしいポイントは幾つもあるので、介護者としてはつい、あれもこれも書きたくなります。しかし、いくつも張り紙があると、本人にとっては情報量が多すぎて混乱してしまいます。同じ場所には張り過ぎないように注意することも大切だと思います。

張り紙の効果は?

実際に張り紙をしてみての効果は、場所によってマチマチでした。成功確率は、下記のような感じです。

トイレの水洗ボタン 成功確率ほぼ100%!

そもそも流すこと自体を忘れて流さないことはありますが、流すボタンがわからなくて流せないということはなくなったと思います。

電話の受話器 成功確率80%

張り紙できるスペースが少ないため、文字も小さくなってしまい、母にとっては情報過多のようです。そもそもこの張り紙を認識していない様子です。張り紙うんぬんとは関係なく、受話器をきちんともとに戻すのは80%くらいかなと思います。

電気のスイッチ 成功確率50%

4つあるスイッチのうち、違うスイッチを押していることがよくあります。
リビングのスイッチをつけられるのは50%くらいかと思います。

オーブンレンジ 成功確率0%

全く効果なしです(涙)。私がいない時にお弁当を温めようとしてレンジに入れたものの、取り出すことを忘れてそのまま放置していたことが過去に何度かありましたが、今はレンジは全然使っていません。

こうしてみると、電話にしろトイレの水洗ボタンにしろ、昔から慣れ親しんでいる形状(黒電話や水洗レバー)の方が、多少不便だったとしても、分かりやすくていいのかもしれません。

成功すればラッキー、位のスタンスで

上記の通り、張り紙は決して万能ではありません。実感としては、何もないよりはあった方が良いかな、という位です。張り紙があっても、それが自分に対しての張り紙と認識していなかったり、書いてある文字が読めていなかったり、張り紙を張り紙と認識していなかったりする場合もあります。なので期待しすぎは禁物です。

生活する上で絶対に○○しなくてはだめ、と思ってしまうと、それが叶わない度に辛くなるので、なるべく生活のルールは緩めて、ある程度適当でもいいやと開き直るのが気持ち的に一番楽になると思います。

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なな
会社員として働きながら、同居の母(アルツハイマー型認知症:要介護4)を在宅介護している。1971年生まれ。「親の介護は誰にでも起こりうる。だから、もっと多くの人に関心を持ってほしい。親が認知症になったって人生終わりじゃない。貴重な人生経験。」との想いから、ブログ「親が認知症になったら、どうする?」をゆるーく運営中。
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