老人ホームを見学する時に絶対見るべきポイント6つ

by 佐藤 瑞紀佐藤 瑞紀 22243views
老人ホームの選び方

最近、いろいろな所で様々な種類の老人ホームが作られています。特別養護老人ホームの待機待ちは52万人とも言われ、なかなかその人数は減る様子が見られません。民間企業の参入もあり、有料老人ホームの数もかなり多くなっています。私は、副ホーム長(管理職)時代に見学者対応もしていたので、今回はその中で学んだ老人ホームを見学するときに観察すべきポイントについて書いてみたいと思います。

老人ホーム見学時に必見の6つの基本ポイント

まずは、基本項目として、必ず押さえておきたいポイントは次の6つです。

1.施設内の掃除が行き届いているか。

掃除道具
設備や建物の中の様子を見て、綺麗に保たれているかを見ます。建物の中の様子としては、共有スペースに余裕がある造りかどうかを見ておくと、入居したときに家族や入居者同士でゆっくり過ごせる場所があるかが分かっていいかもしれません。また、掃除については外部業者に頼まず職員が行っている施設も多いので、居室等が綺麗に保たれているか見ることで職員の人数が足りているか判断する材料になります。

2.職員の挨拶が出来ているか。

あいさつ
職員が元気よく挨拶をしているかどうかも見るべきです。職員が無表情で働いていたり、挨拶が出来ていない場合は、職員教育がきちんと出来ていないか、職場の雰囲気がよくないと考えられ、人員不足で職員の気持ちにも余裕がないということも考えられます。

3.職員の表情はイキイキしているか

職員の様子
職員が穏やかな表情で仕事をしているかも見ると良いです。入居者さんに対しての声掛けがしっかり出来ているかどうかも見ることで、入居してからの対応を予想することが出来ます。入居者に対して高圧的な態度を取っていたり、あだ名で呼ぶ、タメ口をきくなど、必要以上に近い距離感で接する施設では、サービスが徹底しているとは言えないと思います。

4.入居者の表情

入居者の様子
職員の表情とともに、入居者の表情が楽しそうかどうかも見てください。私がまだ介護職員だったころ、認知症の方をメインにお世話をするフロアにいたのですが、徘徊や暴力行為などで対応が大変な中で日中は出来るだけ退屈させないように短い時間で簡単なレクリエーションを行ったり、お茶の時間に皆で歌を歌ったりする時間を作っていました。その様子を見た見学者の方が、「このフロアだったら自分の親を入れたい。」と言ってくれたことがあり、入居者の表情も見学する際のポイントとして大切なんだということを学びました。

5.食事の様子

食事の様子
出来れば昼食など食事の時間に見学に行って、介助の様子を見ることも大切です。1人の入居者に1人の職員が付いて介助しているか、声掛けをきちんと行い、食べるペースを入居者に合わせているか等を見ることで、職員の人手が足りているか、教育が行き届いているかを判断することが出来ます。

また、介護職員だけではなく、事務所にいるような施設長等が巡回で回り、入居者や職員とコミュニケーションを取っていたりすると、施設の運営がセクションを越えて一体化されていることが分かり、いいと思います。

6.質問に答えてくれるか。

質問のメモ
見学に対応した職員が見学者の疑問に誠実に答えてくれるかもポイントです。利用料金の話の話をはじめ、トラブルの発生頻度や、退去者の数や理由など、ふだん聞きづらいことでも率直に聞いてみるのが良いでしょう。その場で答えられないことも、後日連絡先を聞いて答えてくれたりすると、誠実に対応しようとする気持ちの現れだと判断出来ると思います。

介護施設の「実態」を見極めるテクニック

せっかく見学するのなら、家族としては、ふだんの施設の様子をみたいものです。ただ、施設側がよそ行きの顔しか見せてくれない…ということも考えられます。そこで、施設の実態を知るために、次のような方法もおすすめします。

アポ無しで飛び込み見学してみる

もし、家の近くに老人ホームがあれば、外出のついで等にアポなしで中を見せてもらうのも手です。私も、副ホーム長時代は飛び込みの見学対応をよくやっていました。急にお客さんに来られると、施設側の人間は慌てますが、施設のふだんの様子がよく分かると思います。。ただ、見学の中で入居者が食べている食事を試食出来たりするので、そういった希望がある場合は事前に予約を入れた方がいいでしょう。

人の出入りが多い食事の時間を狙う

時間帯としては、食事の時間(11:30~13:00頃)がいいと思います。食事時は、一日の中で最もバタバタしている時間帯ですが、いろんな職員や入居者の動きが見られるのでいいと思います。食事と食事の間の時間に訪問してしまうと、居室で休んでいる方が多く、あまり生活の様子が見えてこないということにもなりかねません。

施設内の掲示板をチェックする

掲示板には様々な情報が貼り出されています。私も見学対応時は食事のメニューやレクリエーションの内容を説明するのに使っていました。その施設がどんな活動をしているか垣間見ることが出来ますし、掲示板がきちんと管理出来ているか見ることで、施設全体に職員の人数等の余裕があるかどうかを推し量ることも出来ます。

近くの住民やお店の人に評判を聞いてみる

施設の近隣の人やお店の人に、率直な評判を尋ねてみるのもよいと思います。施設の入居者を連れて職員が散歩に出たり、施設長が町内会に参加していることも考えられますので、地域の人の客観的な評価を聞くことが出来るかもしれません。

イベントに参加してみる

施設では、季節ごとに夏祭り等のイベントを開催しています。その際、ご自身が入居検討者(高齢者)として参加してみると、楽しい気分で過ごせる所かどうかのイメージが付くので、入居検討者がスムーズに入居を決められるかもしれません。また、外部の人への職員の接し方を見ることで、施設の雰囲気を感じることが出来ます。

さいごに

今回は私が学んだことの中から見学時に見るべきと考えられることをまとめてみましたが、それぞれの人にとって重視するポイントは変わってくると思います。インターネットや資料請求することで自分で情報を集め、実際に見学に行く前に勉強しておくことも大切なことだと思います。終の棲家を探すすべての人に、いい出会いと安らげる場所が見つかることを祈っています。

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佐藤 瑞紀

佐藤 瑞紀

元有料老人ホームのケアマネジャー。22歳で大学卒業してから約12年、老人福祉の世界で経験を積む。約10年介護士として高齢者と関わり、その後生活相談員を経てケアマネジャーとして着任する。高齢者1人1人とコミュニケーションを取りながらケアプランを作成することで、QOLの向上が少しでも実現出来るように考えてきた。現在は結婚を機に退職しており、主婦として日々奮闘中。
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