介護サービスをスムーズに利用する上で、ケアマネジャーの協力は欠かせない条件です。認知症を持つ人の介護の場合、ケアマネジャーを探す時にどんなことに注意すればよいのでしょうか?
目次
まずは、ケアマネのリストをもらうことから!
ケアマネジャーを探す際、まずは市区町村にある介護保険課か、地域包括センターに足を運ぶことからはじまります。窓口でケアマネジャーを探していることを伝えると、担当者から該当エリアのケアマネジャーのリストをもらうことができます。
ケアマネジャーは、居宅介護支援事業所や、介護事業所、介護療養型医療施設などに所属していることがほとんど。どこの事業者にも所属しない、独立型ケアマネジャーもいますが、まだまだ少数派のようです。
医療系のケアマネ?福祉系のケアマネ?
ケアマネジャーになるには、保健・医療・福祉分野における国家資格を持っている必要があります。元々持っている国家資格の専門分野に応じて、「医療系」「福祉系」と呼ばれます。
医療系
医師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、あん摩マッサージ師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士
福祉系
社会福祉士、介護福祉士、社会福祉主事、介護ヘルパー、メディカルソーシャルワーカー、精神保健福祉士
認知症の場合は、薬物療法がメインになっていたり、他の疾病を併せ持っていたりして医療の役割が大きい場合は医療系のケアマネジャーが適しているといえますが、認知症があっても身体は元気、といった場合はそれほど医療系か福祉系かにこだわらなくてもいいようです。
認知症の資格を持っている?
ケアマネジャーに認知症への理解が備わっているかどうかも大事なポイントです。その場合、資格の有無を目安にするのも一つの手です。
ケアマネジャーの中には、認知症関連の資格を保有している人がいます。現状、認知症関連の資格は全て国家資格ではなく、民間資格ですが、その中でも最も知名度が高いのが、「認知症ケア専門士」の資格です。
知名度だけでなく、難易度・専門性ともに高い資格なので、認知症に関する理解度には信頼できるでしょう。認知症ケア専門士の資格を持つケアマネジャーに担当してもらうことで、認知症介護で家族が直面する様々な悩みへの適切なアドバイスが期待できます。
参考記事:認知症の資格を比較!それぞれのメリット・デメリット
傾聴力があるか?アイデアは豊富か?
認知症の知識や介護保険サービスが豊富なだけでは、ケアマネジャーとして適切とは言えないでしょう。
当たり前の話ですが、ケアマネジャーは利用者の立場になって最適な介護サービスが受けられるように支援する必要があります。そのためには、本人の言葉や、家族の気持ちにきちんと耳を傾ける力も求められます。
ケアマネジャーの中には、利用者のや希望は二の次で、自分の所属する事業所に有利なケアプランを一方的に勧めてくる人もいます。特定の情報にとどまらず、その人の生活状況を考慮した上で、豊富なアイデアを出せる人が、頼れるケアマネジャーと言えるでしょう。
一度選んだケアマネジャーとの相性が悪かったら、変更も可能!
上記のような項目を基準に、いくら下調べを頑張ったとしても、実際にお願いしてみると要望にうまく応えてもらえなかったり、相性がよくなかったりすることもあるかもしれません。その場合は、ケアマネジャーを変更することも大切です。
ケアマネジャーを変更する手続きとしては、
- ケアマネジャー本人、もしくは居宅介護支援事業所に担当変更の希望を伝える
- 市区町村の窓口か地域包括支援センターに変更の相談をする
といった形です。
現在利用している介護サービス自体を変更することなく、別の事業所のケアマネジャーに担当を変更することも可能ですので、きちんと要望を伝えましょう。
スムーズな介護生活を過ごせるよう、自分たちに合ったケアマネジャーが見つかると良いですね。

認知症ONLINE 編集部

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