介護でグキッとなる前に。自宅で簡単!腰痛予防トレーニング

介護をしている人たちにとって腰痛は最も避けたいものの一つです。既に腰痛がある方は、治療の継続と再発予防を工夫しているようですが、今回は、生活に組み込めるセルフトレーニングを、理学療法士の視点からご紹介いたします。

腰痛の運命を左右する「コアスタビリティ」

骨盤イラスト
みなさんは、「コアスタビリディ」という言葉をご存知でしょうか?サッカーの長友選手のトレーニングでも意識されていると話題になりました、コアスタヒリディとは、身体の”体幹”と呼ばれるコア部分の安定性を左右する要の身体機能です。
腹部の内臓を包み込んでいる4つの筋肉(横隔膜、横横筋、骨盤底筋、多裂筋)で構成されていて、この4種類の筋肉を鍛えることによって、腰痛を予防することができます。

コアスタビリティが働かないと・・・

コアスタピリティを構成する4つの筋肉が協調して慟くと、骨盤と胸郭の間にある内臓をうまく包み込むことができます。腰痛の時に巻くコルセットのように、腹部の内圧を高めることができます。コアスタビリティがうまく働かなくなると、上半身の重さを支えられなくなり、後方の腰の骨だけで支えることになります。その時、少しおへそが出ていて、背筋を伸ばしているような姿勢を取ることが多くなります。運動不足の方によく見られますが、この姿勢はとても危険です。

腰痛イラストなぜなら、左右の腰の筋肉が同時に収縮しているため、例えばこれで上半身を左側に捻ると右側の腰の筋肉が強制的に伸ばされて痛みを引き起こします。また、この姿勢だと仙骨が斜め前方に大きく傾いたまま体重を受けますので、腰の筋肉の負担は大きくなります。介護者が車椅子での移乗介助するとき、腰を突き出した姿勢で相手を持ち上げながら身体を捻ると、腰を痛めやすくなるのです。腰を落とした姿勢なら、仙骨が水平に近い状態で上半身の重さを受けて負担が少なくすることができます。

腰痛予防のセルフトレーニング

それでは、普段の生活でできる、腰痛の予防のセルフトレーニングを一つご紹介いたします。コアスタビリティの強化です。

  1. まず、立った姿勢で、息を軽く吸って止めて横隔膜を下げます、
  2. お腹を凹まして腹横筋を働かせます。
  3. 肛門をキュッと締めて骨盤底筋を収縮させます。
  4. 体全体を後方に少し移動させて多裂筋を収縮させます。
  5. 踵で体重を受けるようにします。この時太ももに力が入る感じがします。
  6. これらすべて意識しながら、テニスのレシーブをする時のように、上半身を前屈みにしてみます。※この時、腕がだらりとなりますので、その腕の左右に振ると、腰も肩も柔らかく捻ることができます。試しに、今度はお尻を後ろに突き出すようにして、腕を左右に振ってみても腰を捻ることが難しくなっています。
  7. もう一度、先ほどの、立った姿勢を手順通りにつくってみます。

一連の動きをしばらく続けているとキツイ感じがすると思います。それだけこの姿勢を保つ筋肉を使っていない、ということがわかります。

習慣にすることが大切!

コアスタビリティを鍛えるには、まずは手順を覚えること。そして、習慣にすることをお勧めします。1日、朝昼晩、3回くらいで構いません。脳にその筋肉の使い方を覚えてもらう、というイメージが良いようです。

パワートレーニングでしたら30回、50回、と緤り返し行いますが、使っていない弱い筋肉ですので初めからそんなに多くの回数はできません。1日に何回も思い出せる自分なりの工夫の方が大事です。

まずは、これで腰痛予防がてきる、とポジティブイメージを抱きなから、3週間続けていると、多少効果も出てきますので、途中で止めるのがもったいなくなります。朝起きた時、寝る前、トイレの中など、どこでもできます。習い事でよくある、自己流で身についたクセを直して基本をおさらいするような感覚です。腰痛になりやすい姿勢を見直して、コアスタピリティが発揮しやすい姿勢を身につける、という感覚で取り組まれると良いと思います。

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道祖 崇正

道祖 崇正

理学療法士。介護保険前から訪問リハビリなどをする中で、時代とともに家族・事業者・地域の意識や取り組みの変化を体感してきました。今でも、本人の使われていない能力を高めて、家族の介護負担感を減らしていく、ということに尽きることはありません。理学療法士も認知症の方たちと寄り添いながら仕事をする時代になっています。お役に立てることからはじめて行きたいと考えています。

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