母の認知症を周囲にオープンにしたら介護の輪が大きくなった話

by くどひろくどひろ 6940views
【アイキャッチ】介護の輪

わたしが運営しているブログ『40歳からの遠距離介護』のサブタイトルは「ひとりでがんばらない」です。

なぜこのサブタイトルにしたかというと、2つ理由があります。1つ目は遠距離介護だからです。同居ではない介護において、ヘルパーさんや訪問看護師さんがいないと母は通常の生活ができません。距離という制約上、ひとりではどうしようもありません。

2つ目は、介護者として頑張り過ぎないようにするためです。ひとりですべてを抱えてしまう事は、自分自身を追い詰める結果になります。介護を頑張り過ぎた結果、介護うつになってしまう方もいます。また、殺人事件に発展することもあります。始めから頑張らない!と宣言することで、程よく力を抜いた介護をするためです。

ひとりでがんばらないとは、人に頼るということです。たくさんの人の協力を得ることを、わたしは介護の輪を大きくすると表現しています。介護の輪を広げるためには、どう行動したらいいのか?について、お話していきます。

認知症という事実をオープンにすると得られるもの

まず、質問です!

「身内が認知症ということを隠したいですか?」

隠したい方もいると思いますが、我が家の答えはいいえです。認知症という事実を隠さず、すべてオープンにしました。祖母が亡くなったお葬式の時、喪主である私は親族全員に母が認知症である事を告げました。

オープンにした方が協力が得られる事は事前に勉強していましたが、自ら伝えに行くことはしませんでした。葬儀やスーパーで会った時など偶然を利用して、認知症である事を伝えていきました。

地域を見守ってくれる民生委員にも、訪問時に認知症の事実を伝えました。反応は気づかなかったという人がほとんどで、みなさん驚いていました。しかし、親族も民生委員も母の様子を見に来てくれるようになりました

ご近所の目が気になったり、ご自身のプライドが許さなかったり、オープンにできない理由は様々ですが、我が家の場合は協力を得られることになり、さらに介護の輪が広がったのです。

借りられる手は借りる!利用できる介護・医療サービスの種類は、想像以上に多かった

我が家にはほぼ毎日、医療・介護職の方が訪れるケアプランになっています。一人暮らしの服薬を見守る訪問薬剤師、手足が不自由な母のリハビリを担当する作業療法士、買い物を援助してくれるヘルパー、点滴を打ってくれる訪問看護師。また、介護をしていると、壁にぶつかる事がよくあります。その都度、ケアマネージャーやかかりつけ医に相談することで解決策が提示され、介護の輪が大きくなっていったのです。図にすると、次のような感じです。

介護の輪【before】

最初はこんな心もとない介護の輪でした。これが認知症の事実をオープンにして、周囲の協力が集まってくると・・・

介護の輪【after】

こんなに大きい介護の輪になりました!ひとりでは解決できない事はたくさんあり、その解決策を提示してくれるのが周りの方々です。

介護の輪を大きくすることで、介護がラクになる!

介護の輪を大きくしていくことで、介護負荷が大きく減っていきます。また困った時の相談相手が増えます。

プライドが邪魔してどうしても人に頼れない方は、そのプライドは誰のためのものか考えてみてください。認知症ご本人にとって、そのプライドはプラスに働いているでしょうか?

三人寄れば文殊の知恵ということわざがありますが、ひとりで抱えるよりも介護の輪を利用したほうが介護はずっとラクになります。人に頼ることは決して恥ずかしいことではないのです、ひとりでがんばらないことがとても大切です。

今日もしれっと、しれっと。

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くどひろ
1972年生まれ。ブログ「40歳からの遠距離介護」を運営する息子介護作家・ブロガー。祖母(要介護3)と母(要介護1)のW認知症&遠距離介護。 2013年3月に介護退職し、現在も東京と実家を年間20往復中。認知症サポーター、成年後見人経験者。『ひとりで抱えず、人に頼る。情報発 信し、同じ境遇の人をラクに!』をモットーに、しれっと介護中。著書「医者には書けない!認知症介護を後悔しないための54の心得」「医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得」
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